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第4回大会(2022年8月28日)

日本哲学プラクティス学会 縮小版 第四回大会

(総会(賛同人のみ)13:00-13:45, シンポジウム 14:00-17:15)

日時:2022年8月28日(日)

場所:Zoom(総会、シンポジウム)

参加費:常勤職の方(大会費用を所属機関の経費で支払いできる方)2,500円、非常勤職・学生の方1,500円

* 参加費の支払いを含む申し込みにはPeatixというサービスを利用します。下記URLから行ってください。参加申し込み期限は、2022年8月26日24時です。https://philosophypractice2022.peatix.com/

* シンポジウムのZoom URLはお申込み完了時にお知らせします(申し込み完了時に Peatix より届くメールにある「イベント視聴ページに移動」をクリックすると見られる設定になっています)。また大会前日にも、申込み時記入していただいたメールアドレスに、Zoom URLをお送りします。

* 総会のZoom URLは大会前賛同人の方々にメールで一斉通知します。ただし、申込みを済ませていない場合、参加いただくことはできません。

 

13:00- 総会(賛同人のみ)開場

13:15-13:45 総会(賛同人のみ)

 

14:00- シンポジウム開場

14:15-17:15 シンポジウム「対話的思考とは何か」

登壇者
山野弘樹(東京大学)
塩瀬隆之(京都大学)
田中直美(福山市立大学)

司会
齋藤元紀(高千穂大学)

趣旨文
対話を中心に据えた哲学プラクティスの活動は、教育現場における「哲学対話」の実践や市民活動としての「哲学カフェ」をはじめとして、看護や医療、地域活動、アートやビジネスにわたるまで、ますます大きな広がりを見せています。このことは、対話をとおして思考を深める経験が、多くの人々にとって、身近で具体的な問題に対処するための知的好奇心を刺激していることの表れと言ってよいでしょう。

しかし、こうした「対話」をとおして、私たちはいったいどのような「思考」を行っているのでしょうか。私たちはふだんから、日常のさまざまな場面において対話を交わしながらものごとを考えています。とはいえ、そうした日常的な対話の営みと多くを共有しつつも、やはりそれとはいささか違った思考の経験が哲学対話では生じているようにも思います。たとえテーマが哲学的なものではなかったとしても、また何がしかの具体的な問題解決が目指されているとしても、「うまく進んだ」と感じられる哲学対話においては、思考そのものが「深まり」をみせるという特異な経験が生じるというのは、プラクティショナーをはじめ、対話に参加したひとびとが少なからず認めるところでしょう。

けれども、そうした深まりとは何か、そうした深まりが生じている「対話」や「思考」とは何かとあらためて問いなおしてみると、つかみどころがないのもまた確かです。こうした深まりは、他者との対話的思考に特有の経験なのでしょうか。それは、机上で一人沈思黙考する場合には全く当てはまらないものなのでしょうか。また、さまざまな実践の現場において行われている対話的思考の経験の内実は同一のものなのでしょうか、それとも全く異なったものなのでしょうか。さらに、そもそも「対話」と「思考」は違和感なく共存できるものなのでしょうか。両者がときに対立し、矛盾すらしうる事態を、どのように捉えたらよいのでしょうか。

そこで今回のシンポジウムでは、哲学研究の立場から独学も含めて対話的思考について考察を行っている山野弘樹さん、企業やキャリア教育のワークショップをとおして問いのデザインを探究している塩瀬隆之さん、そして学校教育の現場で対話実践をとおした人間形成についてご研究を行っている田中直美さんをお招きして、それぞれの立場から「対話」とは何か、また「思考」とは何か、そして両者がいかに関係しているのかという点を論じていただき、「対話的思考」の内実とその多様な可能性を見極めたいと思います。

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